施設長は、スタッフが働きやすい環境を整えたり、利用者にとって快適なサービスを提供したりするうえで、様々な役割を果たさなければなりません。特に、介護職員だけでなく、生活相談員やケアマネジャー、看護師など、様々な職種のスタッフが働いている介護施設では、施設長が率先して一人ひとりのスタッフとコミュニケーションを取り、親睦を深めるためにイベントを企画したりすることが重要です。また、介護業務の経験が浅いスタッフに対しては、不安なく業務をこなせるように、介護主任や経験豊富な現場の介護職員に話を聞きながら、研修の計画を立てることも必要でしょう。
それから、グループホームのような規模が小さな介護施設においては、施設長が経営に関与をすることもあるので、介護業界におけるサービスの需要をしっかりと把握したり、経営センスを磨いておかなければなりません。なお、介護施設の施設長の仕事内容は、所属する社会福祉法人や株式会社の運営方針によってかなり大きく異なりますが、各スタッフが職場で能力を発揮できるよう、経営者として最低限のマネジメントスキルは必要不可欠でしょう。
ちなみに、施設長として働くときには、介護職員や生活相談員としての経験や介護福祉士などの資格取得が条件となることもあります。したがって、これから介護施設のトップを目指そうとする場合は、余裕を持ってキャリアプランを練り、必要なスキルを着実に身に着けておくことが大切です。